例えばAGA治療に有効な成分である、フィナステリド。この成分を含んだ有名な商品は「プロペシア」である。

プロペシアは錠剤だが、1錠あたり290円ほどだ（施設によって多少価格差がある）。

それに比べ、プロペシアのジェネリック医薬品である「フィンペシア」は、1錠あたり34円ほどだ。

この２つの薬は「全く同じもの」と考えて良い。効果・品質・安全性、どれもが同等だからだ。

それならば「フィンペシア」が売れるに決まっているだろ？と思うかもしれない。しかし有名なのは「プロペシア」のほうだ。

何故ならば、最初にAGA治療薬として特許を取ったのがプロペシアの方だからだ。そしてジェネリック医薬品（後発医薬品）である「フィンペシア」は、プロペシア発売後20～25年間は発売することが出来なかったのである。

新薬の開発には数百億規模の膨大な研究開発費がかかる。よって新薬の開発に成功すれば、その製薬会社は、研究開発費の回収と正当な利益を得るために、最初の20～25年間は独占して販売できるのである。権利が守られているのである。

20～25年間経過して独占権がなくなると、他の会社も同じ成分で商品を販売してもよいことになる。それがジェネリック医薬品（後発医薬品）である。

他の会社は当然知名度では負けているわけだから、より低価格で販売することが多い。よってジェネリック医薬品は低価格なのである。

そして低価格だからこそ、より多くの人々がその治療薬の恩恵に預かることができる。

製薬会社の存続と、より多くの一般市民に治療薬が回ること、この両方を考えられた結果である。

よって治療薬の価格を抑えたいならば、ジェネリック医薬品を選択すると良い。

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